どっちかといえば松本人志が好きな人。
ソウ2
「2」のジグソウは「1」より甘くなりましたね。
★★★★★★★☆☆☆
監督/ダーレン・リン・バウズマン
出演/ドニー・ウォールバーグ、ショウニー・スミス、
トビン・ベル
(2005年・米)
この映画では通称"ジグソウ"の殺人ゲームが、また新たに始まります。主人公の刑事がジグソウのアジトにたどり着き、ジグソウと対面するところからストーリーは始まります。アジトで見つけたモニター映像に、大きな建物に閉じ込められた8人の男女が映っており、その中には何と主人公の息子もいた、という話です。
僕はこの映画の前作はかなり好きでした。評価でいうと★9ぐらいです。僕はラストがどうなるのかとけっこう予想しながら映画を見る方なんですが、前作のラストはまったく予想できませんでしたからね。かなり衝撃的でしたよ。それも取って付けたようなラストではなく、「なるほど。やられたな~。」と素直に納得できる良いラストです。
この映画は途中でラストの予想がついて、まさにその通りのラストだったので、その点でやっぱり前作よりは落ちますね。しかし、これ単品で考えると間違いなく面白い映画ですよ。たぶん「1」が予想外にヒットしたので、「2」、「3」の制作が決定したのでしょうが、それにしてはなかなかの出来ではないでしょうか。
このシリーズは何が面白いかというとジグソウの仕掛けるゲームの内容ですね。今回は、時間が経つにつれ毒ガスが充満していく建物にいる自分の息子を、主人公の刑事は一刻も早く助けに行きたいのですが、ジグソウは刑事にここにじっと座っとけみたいなことを言うんです。
これが結論を言うとジグソウは間違えたことは言っていないんです。というか真実を言っているとこがこいつのイヤらしい所なんですよ。しかし、こいつの悪役としての魅力は「1」、「2」を通じてこういうイヤラしい所にありますからね。「2」でも悪役として光っていたということで良かったんじゃないでしょうか。
しかし、「1」で部屋に閉じ込められた2人と、「2」で建物に閉じ込められた8人を比べると、どう考えても「2」の人たちの方が恵まれた感がありますからね。「1」の2人は部屋という点でただでさえ閉塞感があるうえに、鎖で繋がれていますが、「2」の8人は動き回れて、仲間も多いぶん、ちょっとは境遇がマシでしょう。ジグソウも甘くなったな、といった感はあります。まあ、「2」で本当にジグソウに試されているのは刑事なんですが、ジグソウは「1」の2人よりも刑事にはかなりストレートに助かる手段を言っていますからね。
そういうジグソウの甘さの分、「1」に比べて「2」は見てて緊迫感という点で劣りました。ラストが読めるところもあわせて、評価は★7としときます。
そういえば、「1」に出てくるゴードン医師は「2」ではまったく出ませんでしたが、こいつはまさかジグソウの手先になってるんでしょうかね。ジグソウは病気だから手下に医者がいたら助かるでしょう。ジグソウはまだ健在ですし、「2」では若くて元気なジグソウの後継者も出てきますし、こんな悪のパーティーを「3」でどう始末つけるのかが気になるところです。この映画は「1」、「2」とも面白かったですし、「3」を早く見たいですね。
<ソウ2 解説>
激低予算作品ながら世界中で大ヒットした密室サスペンス・ホラーの第2弾。前作で監督を務めたジェームズ・ワンは製作総指揮を担当し、監督には新進のダーレン・リン・バウズマンを迎え、前作をしのぐ前人未到の衝撃作に仕上げた。前作に引き続きトビン・ベルが狂気の殺人犯を演じ、病的なまでに恐怖に満ちたゲームを続行させる。残忍な手口の殺人事件が発生。刑事エリック(ドニー・ウォルバーグ)は、過去に連続殺人犯として世の中を騒がせたジグソウ(トビン・ベル)の存在を思い出す。