どっちかといえば松本人志が好きな人。
スパイダーマン
スパイダーマンがまったく強く見えないです。
監督/サム・ライミ
出演/トビー・マグワイア、ウィレム・デフォー、
キルスティン・ダンスト
(2002年・米)
いじめられっ子の高校生のピーターが、遺伝子操作されたクモに噛まれて超人的能力を身につけます。はじめその力をくだらないことに使っていたピーターだったんですが、叔父の死をきっかけに正義に目覚め、愛するメリー・ジェーン(MJ)を守りながら怪人グリーン・ゴブリンと死闘を繰り広げる、という話です。
この映画の主人公は、藤子・F・不二雄の漫画「パーマン」の主人公である須羽ミツ夫に似ていますね。普段は冴えない普通の少年なんですが、ヒーローに変身した時は正義感に燃えます。しかしヒーローになっても青臭さが抜けていないんです。そして、みんなに正体を明かせない悲哀もあります。なかなか人間臭くて魅力的なヒーローです。
しかし、スパイダーマンは、パーマンに比べて著しく戦闘能力が劣っているように見えて、どうもかっこ良くないですね。クモの糸を出してぶらさがる以外に特に技がないように見えます。この映画は続編があるので、そちらで新たな戦闘技が披露されるかもしれないんですが、この映画だけで判断すると強さはまったく感じないです。ラストのグリーン・ゴブリンとの戦いも、お互いに決め手を欠いていて全然盛り上がりませんでした。
ベタなアクションヒーローものの映画なのは見る前から分かっていたので、ストーリーにひねりがないとかは気にせずに、素直な気持ちで楽しむつもりで見てたんですが、ラストの戦いがイマイチだし、全体を通してあまり盛り上がるところがなかったですね。
制作に166億円もかけたわりには、映像もそんなに迫力はなかったですし。おそらくそれだけお金をかけたのだから最先端の技術を駆使した映像なんでしょうけど、CGなどの映像技術に関してまったく知識がない素人の僕が見た限りは、スパイダーマンがビルからビルへ糸を使って飛びうつるシーン以外は、全体的に映像がショボく感じました。
主人公ピーター役のトビー・マグワイアと、ヒロインMJ役のキルスティン・ダンストを、僕があまり好きじゃないのも、この映画を楽しめなかった原因かもわからないですね。
トビー・マグワイアは、今まで「サイダーハウス・ルール」と「シービスケット」とで2回見ましたかね。「スパイダーマン」でもそうですが、いい人キャラばかり演じていますね。僕にはこの俳優がいい人にはまったく見えません。どちらかといえばイヤな人に見えます。なのにいい人の役ばかりしているので、いつも見ててすごい違和感があるんですよ。僕以外の人にはこの俳優はいい人に見えるんでしょうか。顔立ちが垢抜けていないからそう思えるだけではないですかね。もちろんこの俳優が本当にいい人かどうかは僕には分からないですけど。
キルスティン・ダンストの方は、はるか昔に「ジュマンジ」という映画で見ました。その時はただの子どもでしたね。それで今回久しぶりに見たんですが、あまり可愛くなってないですね。単純にブスだと思います。松本人志の「シネマ坊主」にも書いていましたし、僕の好みの問題ではないでしょう。幼い頃から芸能界にいて、流れにうまいことのっているからいいんですが、このルックスで20歳ぐらいから女優を目指したとしたらこの人は相当の下積みが必要でしょう。こういう女優にヒロインを演じさせたらダメですね。それも学校でモテモテの女の子という役柄ですから、どう考えてもおかしいです。
<スパイダーマン 解説>
幼くして両親を亡くし、伯父夫婦のもとで大切に育てられたピーター。高校3年生となった彼は、6歳の頃からずっと思いつづけている隣家のメリー・ジェーンに未だに打ち明けることができないちょっと冴えない高校生。ある日ピーターは親友のハリーから彼の父親ノーマン・オズボーンを紹介される。ノーマンは巨大軍需企業オズコープ社の経営者にして天才科学者。ノーマンはピーターの科学の才能を高く評価、彼に目を掛けるようになる。そんなピーターは、大学の研究所を見学した際、遺伝子組み換えでスーパースパイダーとなったクモに刺されてしまう。その瞬間、ピーターの身体に異変が起こり始める。