どっちかといえば松本人志が好きな人。
ディセント
中盤から予想外の展開に物語が進んでいき、怖いです。
監督/ニール・マーシャル
出演/シャウナ・マクドナルド、ナタリー・メンドーサ、
アレックス・リード
(2005年・英)
主人公サラは、不幸な交通事故によって夫と娘を失いました。1年後、悲劇から立ち治ろうとしている彼女を励まそうとする友人から冒険旅行の誘いが来ます。参加メンバーは6人で、全員女性です。彼女達は洞窟を探検することにしました。最初は順調でしたが、やがて落盤に遭い、全員洞窟に閉じ込められてしまいます。
僕が近所のビデオ屋でこの作品の存在に気づいてから、いつも行くたびに全部が貸し出し中という脅威の高回転率が2か月ぐらい続いていたため、そんなに人気があるならと思い借りてみました。結論から言うと、僕はそんなに気に入ったわけではないけども、目新しい所が多い映画なので、ホラー映画好きなら勉強のために見ておかなければならない映画だと思いますよ。
この映画よりグロい映画や怖い映画はたくさんあると思うし、正統派ホラーとはほど遠い映画なんですが、この映画は変な怖さがあるんですよ。まず、舞台が洞窟なんですが、この映画の洞窟はそんじょそこらの洞窟ではなくロープや発煙筒などしっかりと装備を整えていかないと入れないぐらいの本格的なものです。薄暗い中で光がチラチラと漏れ、水の音だけがピチャピチャと聞こえてきて、リアルに怖いです。途中の身体がやっと入るぐらいのトンネルを通り抜けるシーンなんかは見てて本当に息が苦しくなるぐらいで、ある意味ここは映画全体の中で一番怖かったぐらいです。閉所恐怖所の人は100%見られない映像ですよ。
また、登場人物が6人とそれなりに多いことから、まあ何人かは死亡要員だろうと予想しました。ストーリー的には、みんなで力を合わせて脱出しようとするんですが、途中何人かは命を落としてしまい、そのたびに残ったメンバーは涙にくれるんですが何とか力を振り絞って前に進み、結局主人公ともう1人ぐらいが命からがら脱出できて終わりだろうと展開を安易に考えていたんですが、中盤からはまったく予想外の展開に話が進んでいきましたね。ここからのストーリー展開は、かなり強引な部分はあるものの、本当に怖いです。
何せ洞窟にいる変な地底人みたいなやつがかわいく見えるぐらいでしたから。こいつらは一応襲ってくるんですが、意外に弱いんです。勝手に住みかに入られて、女にボコボコにされて、ある意味かわいそうになってきます。まったく怖さは感じなかったですし、こいつらは別に出さなくても良かったんじゃないないかと思いましたね。この映画の怖さは別のところにありますから。
たしかにこの映画はオープニングがちょっとキナくさかったので、本来ならここでどういう映画か気づかないとダメですね。それに登場人物が女ばっかり6人っておそ松くんじゃないんだからもうちょっと性別のバランスを考えろよとも思っていました。これらはすべて中盤からのストーリーのためだったんですね。この監督もなかなかやってくれますよ。
しかしこの映画はてっきりハリウッド映画だと思っていたら、イギリスの映画だったんですね。監督もイギリス人でまったく名前も知らない人なんですが、この人は伸びると思いますよ。いずれハリウッドに進出するでしょうね。女優陣もみんな迫力のある演技をしていましたね。ただ、暗闇の洞窟が舞台で登場人物がみんなヘルメットを付けていたので、誰が誰だかわからなくなるところだけは何とかしてほしかったですね。
点数はちょうど真ん中、★5とします。「ファイナル・ディスティネーション」が★3、ブログでは出てきてないんですが「スクリーム」が★1なのを考えると、この映画はそんなもんでしょう。この3つの作品に共通するところは斬新な発想と無茶な展開とB級映画の匂いです。そして、どの映画もスプラッター要素が強いです。僕は怖いのもけっこう苦手ですが血を見るのは本当にダメなので、どれも世間の評価より点数は低めです。
<ディセント 解説>
ケイビング(洞窟探検)中に落盤事故で出口をふさがれた6人の女性たちが、謎の生物と死闘を繰り広げるサスペンス・ホラー。監督・脚本を『ドッグ・ソルジャー』のニール・マーシャルが手がけ、本作で英国インディペンデント映画賞最優秀監督賞を受賞した。『CODE46』のナタリー・メンドーサ、『マグダレンの祈り』のノラ=ジェーン・ヌーンらイギリスの実力派女優が出演。極限状況下で展開される地獄のサバイバルに最後まで目が離せない。
年に一度の冒険旅行で、アパラチア山脈奥地の巨大洞窟を訪れた6人の女たち。スリリングな洞窟探検を楽しむ中、突然の落盤で出口をふさがれた一行は、迷路のような洞窟内で別の出口を探してさまよう羽目になる。言い争いから仲間割れが生じ、ヘッドランプの電力も残りわずかとなった矢先、暗闇から何者かが襲いかかってくる。