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ヤスオーのシネマ坊主
あるお方の『シネマ坊主』のパクリです。
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松本人志と映画が好きな人。
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CUBE ZERO

結果論で言うと続編は1つも作らない方が良かった。

c100560701_l.jpg ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

 監督/アーニー・バーバラッシュ

 出演/ ザカリー・ベネット、デヴィッド・ヒューバンド、
     ステファニー・ムーア

 (2004年・カナダ)


 「1」、「2」と一緒で、CUBEの中に囚われた男女が脱出を試みる話です。しかし今作は、CUBEの外も同時進行で描かれています。CUBEを管理し中の人間を観察する仕事をする主人公のウィンは、ある日、CUBEの中の女性レインズに興味を持ちます。彼女がCUBEに入れられていることに納得ができないウィンは、自分のやってる事に疑問をおぼえ、レインズ救出のため自らCUBE内部に侵入します。

 この映画は全然ダメですね。評価を先に言いますが★0です。「1」、「2」ときて「0」というのはいい形だと思うし、時系列で「1」より過去のわけだからやっとCUBEの誕生秘話が分かると期待していたのですが、これを見ても何も分かりませんね。今回は一応CUBEの外側も描いていて、監視する人間やその上司も出てくるのですが、本当の黒幕も出てきません。めくってもめくっても皮ばかりの果物みたいですね。また続編を出すつもりでしょうか。もう僕は見ませんけど。

 いいように考えれば、「1」の持つ神秘性、不条理さを失わせないために、こういう中途半端な見せ方にしたかもしれません。しかし、そうしたいのなら素直に「3」を作れという話です。根本的な謎に一切触れていないのに、何のために「0」という映画を作ったのかということですよ。

 おまけにこの映画は一応「1」につながるような終わり方をしていますからね。「1」に出ていた○○は実はこの人だったんだよ、みたいな。役者が違うのはまだしも髪型すら違っている安っぽいつなげ方なんですけど、監督が「ほら、つながっているだろ。」みたいなしたり顔をしてる姿が目に浮かびます。

 唯一「0」で分かるのはCUBEの管理体制なんですが、描かれている管理側のスケールの小ささもひどいです。上司の奴なんて仮面ライダーとかに出てきそうな典型的な悪役ですからね。こいつが登場してかなり映画が安っぽくなりました。そして管理システムがかなりアナログで、安っぽさにさらに磨きをかけています。電話もそうだし、コード一本切っただけでシステム全体が使い物にならなくなるなんて、僕の職場とレベルが変わりません。最先端の科学技術を集めた施設だと思っていたのに、こんなに裏方ががんばっている泥臭い施設だとは思いませんでした。

 そして、この映画は中途半端に内外を描いているために、お互いが相手の空気を乱しているような形になって、「1」の良さであり、「2」でも多少はあった緊迫感、緊張感はまったくないです。ストーリー展開にも粗さが目立ちます。残酷な描写だけは「1」、「2」に比べ目立っていましたが、そんなのは「ソウ」シリーズで見飽きているし、今さらこんなん見せられても何とも思いませんね。

 あと、終盤の展開は何なんでしょうか。そりゃ男は誰でも金的は急所ですけどね。僕はギャグなのかと思いました。ここまできたらもうどうでもよくなってきます。

 変にタイトルに期待せず、「2」みたいに別ものとして見たらこの映画もちょっとは楽しめたのかもしれませんね。ということは結果論で言うと「CUBE」は続編は1つも作らない方が良かったということですね。僕は「2」はそんなに嫌いじゃないですけど、世間の評価はこれ以上ないぐらいに悪いですし。

 




<CUBE ZERO 解説>

  大ヒットした『CUBE』『CUBE2』に続く、密室系スリラー3部作の最終章。『CUBE2』で製作と脚本を手がけたアーニー・バーバラッシュが、満を持して監督を務めた。キャスト陣には、カナダの若手実力派俳優らが勢ぞろいし、シリーズ最強の恐怖に立ち向かう。残忍で過激な描写と共に、“CUBE”の謎が次第に解明されていくストーリー展開は、ファンの期待を裏切らない仕上がりになっている。
 CUBEの監視員として働くウィン(ザカリー・ベネット)は、監視カメラに映る女性カッサンドラ(ステファニー・ムーア)のことが気になり始める。
 
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NOEL ノエル

豪華なキャスティングのわりに、パンチの弱い映画です。

r087654383L.jpg ★★★★☆☆☆☆☆☆ 

 監督/チャズ・パルミンテリ

 出演/スーザン・サランドン、ペネロペ・クルス、
              ポール・ウォーカー

 (2004年・米)

 
 クリスマス・イブのニューヨークの町は華やかです。みんな幸せそうに町を歩いています。しかしそうではない人たちもいます。認知症の母親の看病と仕事だけの生活を送るバツイチ独身中年女性のローズ。もうすぐ結婚だというのに自分の婚約者が美しいからとすぐに浮気を疑う警官のマイクと、その嫉妬深さに悩むニーナ。妻と好みが一致しているという理由だけで、マイクを自分の先立たれた妻の生まれ変わりと信じ彼につきまとう老人アーティ。自分が子どもの頃に入院した時の病院主催のクリスマスパーティが楽しかったことを忘れられず、入院を画策するジュールズ。そしてローズの元にやって来た不思議な男チャーリー。そんな彼らが、クリスマス・イブの夜に、小さな奇跡に出会います。

 豪華なキャスティングですし、話は僕の好きな群像劇っぽいので、けっこう期待して見たのですが、そんなに面白くなかったですね。よくまとまってはいるんですけど、ちょっとあっさりしすぎている映画です。おそらく1カ月ぐらいたったら僕はこの映画のストーリーをほとんど覚えてないでしょう。それぐらいパンチの弱い映画ですね。

 しんみりとした、ちょっと切ない感動を与えるために、あえて表現を抑えて静かな映画にしようという監督の狙いは分かりますよ。しかし、30の既婚の男が見て、感情移入が出来る映画ではないですね。僕が彼女もいなくて1人ぼっちだった頃のクリスマスの夜に、この映画を1人で見たら、ちょっとは感動してたかもしれないですけど。

 この映画のテーマは、「みんな孤独じゃないんだよ。」そして、「幸せはすぐそこにあるんだよ。」ということでしょうからね。つまり、自分が孤独だと悩んでいる人は、心を開けて、少し他人に対して素直になればいいだけですし、自分が不幸だと悩んでいる人は、幸せはすぐそこにあるのにそれをまっすぐ見ていなかったから気づいてないだけということなんです。

 だから、寂しさを感じている時に見るといい映画なんですね。設定がクリスマスの夜というわりに、男女の恋愛を前面に押し出していないですし、決してカップル向きの映画ではありません。僕は、総体的に自分を見て幸せとは言えないですが、今は寂しくはないですしね。

 あと、群像劇とはいうものの、登場人物が少ないのが物足りないですかね。それもほとんどローズ、マイク、ニーナの3人が中心の話です。この3人を演じるスーザン・サランドン、ポール・ウォーカー、ペネロペ・クルスは売れっ子の人達なので、その3人を見たくてこの映画を見る人が多いから出番を多くしてるんでしょう。僕はもうちょっとごちゃごちゃした話の方が好きですけどね。

 点数は★4ぐらいですね。まあイマイチの映画です。終盤のアーティの病室のくだりや、チャーリーが部屋に首飾りを忘れていったことで、ローズが真実に気づくところなんかは、心温まるいいエピソードだと思いましたけど。

 ちなみに、この映画でチャーリーを演じる役者は、サプライズということで名前が伏せられていて見ないと分からないようになっています。これで実際見ても名前が思い出せない人が出てきたら困りますが、誰が見ても分かる大御所でしたね。この人だったら納得です。 
 
 




<NOEL ノエル 解説>

  スーザン・サランドン、ペネロペ・クルス、ポール・ウォーカーら、ハリウッドの人気俳優らによる、クリスマスの奇跡を描いた感動作。俳優としても知られるチャズ・パルミンテリ監督が、最もクリスマスが似合う街ニューヨークを舞台に、人のぬくもりと愛の素晴らしさを問いかける。ペネロペ・クルスが下着姿で歌って踊るシーンは、セクシーな上にかわいらしい。
 クリスマスのイルミネーションが美しく飾りつけられたニューヨークに、それぞれに悩みを抱えるローズ(スーザン・サランドン)、ニーナ(ペネロペ・クルス)、マイク(ポール・ウォーカー)がいた。

 

穴/HOLES

児童文学が原作なだけあって、大人が見たら物足りない。

r167137491L.jpg ★★★☆☆☆☆☆☆☆ 

 監督/アンドリュー・デイヴィス

 出演/シガニー・ウィーバー、ジョン・ヴォイト、シア・ラブーフ

 (2003年・米)

 

  主人公のスタンリーがある日道を歩いていると、空からスニーカーが降ってきました。運悪くその靴が盗品だったため、それを履いて歩いていたスタンリーは靴泥棒の罪で補導されます。スタンリーの祖父によると、スタンリーの家系はばかな先祖のせいで呪われた家系となり、子孫はツイてないことばかり起こるのです。そしてスタンリーは砂漠の中にある少年の更生施設、キャンプ・グリーン・レイクに送られます。そこに収容されている少年達は鬼所長の方針で、炎天下の中毎日1人ひとつの穴を掘らされるのです。その方針の裏には、所長の別の狙いがありました。

 う~ん。面白くないわけではないんですけどね。過去と現在に張り巡らされた伏線が、ラストに近づくにつれてすべて繋がっていって、最後は一本の線になるという、なかなかストーリー構成の巧みな映画です。しかし、本筋のストーリーがバカバカしいですからね。やはり児童文学が原作なだけあって、基本的にはファミリー向けの映画なんでしょうね。僕みたいな大人が1人で見てもどうにも物足りないです

 登場人物も漫画に出てくるようなベタな人間ばっかりですしね。その中には悪役も登場するんですが、まったく憎めない奴ばかりです。ストーリー展開もディズニー映画お約束のハッピーエンドに向けて、何もかもが主人公の都合のいいように進みます。

 ちなみにこの映画は日本では劇場未公開の作品だそうですが、その理由も分かる気がします。同じディズニー映画でも「パイレーツ・オブ・カリビアン」なんかは派手なアクションシーンがたっぷりですが、この映画は砂漠で穴掘っているだけのシーンがけっこう多く、もちろん派手なアクションシーンなんかは皆無ですし、全体的に地味な映画ですから。ファミリー向けの映画ですが、僕が子どもだった時に親にこんな地味な映画に連れて行かれたら、休日損したと思うでしょうね。それが「パイレーツ・オブ・カリビアン」だったら、どっかのテーマパークに遊びに行ったような気分になり、かなり満足すると思います。

 しかし、数々の伏線の中には、大人が見ても本当に感心するものもあります。例えば、収容所を逃げ出したスタンリーとゼロが岩山の頂上を目指す途上で、脱水状態でフラフラになったゼロをスタンリーがおぶってあげるところなんかはすごくいいですよ。これは友情から出たごく自然な行為に見えますが、実は物語のかなり重要なプロットですからね。

 あと、スタンリーは脱走するときに、なぜか重たいスコップを持ってるんですが、これは勢いで持ってきたように見えて後々かなり役に立ちます。こういうつまらないこともきちんと後の展開に絡ませるところはなかなか面白いですね。

 この映画の点数は★3ですね。テーマも「運命は自分で切り開くもの」といった感じの冒険物の漫画でありがちなベタなものですし、大人は特に見ても見なくてもいい映画だと思いますが、決して出来は悪くないので、しょうもないくせに小難しいストーリーの映画を見るよりはこの映画を見た方がいいです。ただ、一番この映画を見て楽しめるのは、注意深い子どもでしょうね。けっこう伏線が多い映画なので、見落とすと映画の面白さが半減しますから、落ち着きのない子どもはダメです。

 ジョン・ヴォイトとシガニー・ウィーバ-はよくこんな映画に出ましたね。こういう映画は演技が評価されにくいですからね。まあ2人とも面白かったしいい味出していましたけど。特にジョン・ヴォイトは娘があんなに大活躍していますから、負けずにがんばってほしいですね。

 




<穴/HOLES 解説>

 先祖のおじいちゃんがヘマをしたせいで、呪いをかけられ、不幸の家系になってしまったと信じる少年スタンリー。彼はある日、運悪く無実の罪で捕まってしまう。そして、自分の潔白を証明することをあっさり諦め、少年矯正施設行きを受け入れる。しかし、そこは想像を絶する過酷なところだった。砂漠のど真ん中に建つその施設では、恐ろしい女所長が恐怖支配を行い、“人格形成のため”と称して、来る日も来る日も少年たちに大きな穴を掘らせていた。だがその“穴掘り”には、ある別の大きな企みがあったのだった…。ルイス・サッカーの傑作児童文学を豪華キャストで映画化した日本劇場未公開の痛快ファミリー・アドベンチャー。

 

ショーシャンクの空に

自分の人生の中でベスト5に入る素晴らしい映画

r080952994L.jpg ★★★★★★★★★★ 

 監督/フランク・ダラボン

 出演/ ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン、

     ウィリアム・サドラー

              (1994年・米)

 妻とその愛人を殺したという無実の罪によってショーシャンク刑務所にやって来た、元エリート銀行員のアンディが主人公です。最初は周りに心を開かなかったアンディでしたが、ロックハンマーの調達を依頼したのをきっかけに調達屋のレッドと友好関係を築き、次第に他の刑務所の仲間とも打ち解けていきます。そしてアンディはその高い能力を見込まれ、刑務所長に重要な仕事を任されるようにもなります。そしてある日、アンディが起こしたとされている事件の真相を知る男が入所してきて、アンディにとっては自分の無実を証明する絶好のチャンスとなります。

 この映画は周囲の複数の人間から「むちゃくちゃいい映画だ。」と聞いていました。僕の妹なんかは、自分の人生でベストワンの映画だとまで言ってのけました。しかし具体的にどこがいいのかを聞いても、「いやとにかくすべてがいいから。」とかわけのわからない答えしか返ってこなかったし、「古い映画だし今さら見るのもなあ…。」みたいな気持ちが僕の中であったので、今まで見るのを避けてきたのですが、嫁はんがDVDを借りてきたのでついでに横で見てみました。びっくりしましたよ。僕が今までに見た映画の中で1位とは言わないですが、ベスト5には入るぐらいの素晴らしい映画です。感動する映画というカテゴリーだけで考えると第1位です。こんなに見た後に気分が良い映画は他にありません。1つ1つのシーンが鮮明に心に焼き付いています。この映画に出会えて良かったなあと心から思える作品です。一緒に見た嫁がそんなにこの映画を評価しなかったので、「お前はやっぱり映画好きじゃない。というか人の心がない。何でこの映画の良さが分からんねん。」と激しく責め立てたぐらいです。

 主人公のアンディは元エリート銀行マンで、普段は静かでおとなしいし、ちょっと神経質そうな感じもするのですが、実はユーモアもあるし、面倒見もいいし、心の奥には熱いものも秘めている、非常に魅力のある男です。そんなアンディが刑務所の中で起こす出来事は、冷たいビールのエピソード、図書室のエピソード、「フィガロの結婚」のエピソードなど、どれも非常に面白いしすがすがしいし、心に残るエピソードばかりです。毛色の違う彼と他の囚人達との間で仲間意識が育っていくのも分かる気がします。

 もちろん刑務所なので、楽しいことばかりでなく辛いことも多いです。アンディの場合無実の罪で投獄されたんですからなおさら納得できないでしょう。しかし彼はゲイに追いかけ回されたり、独房に放り込まれたり、投げ出したくなるような時間の中でも、いつも前向きに生きています。そして、どんな目に遭っても、自分の信念は絶対に曲げません。終盤の雨の中のシーンは、まさに胸のつかえがすべておりて、これ以上ないぐらい爽快感のあるシーンです。この映画で一番の感動の場面でしたね。

 アンディは銀行マンとして培った能力を認められて、所長の財産を管理したり看守達の納税の相談にのったりと特殊な業務を任せられていたし、学のない囚人達に高卒の資格を取らしてあげようと勉強を教えたりもしていたので、他の囚人達よりは刑務所内でのポジションは高かったと思います。そういうことから僕はアンディの気持ちについて途中から勘違いしていました。だからこそ、終盤の展開にはびっくりしたし、感動も大きかったですね。「こいつは何て奴だ。すごすぎる。」とも思ったし、「良く出来た脚本だなあ。」とも思いました。
 
 また、この映画はアンディが主人公の映画ですが、同時にレッドという男の映画でもあります。レッドはアンディの親友ですが、生き方はまるで違います。胸に熱いものを秘めているアンディと異なり、レッドは自分の人生に対してのあきらめの気持ちがにじみ出ており、日々淡々と生きています。もちろんどちらの生き方が良いとかではなく、刑務所の中で失われた時間の長さや、何度も保釈申請をしながらいつも却下されている現実などを考えると、レッドの生き方にも説得力は十分にあります。しかしアンディと友情を育み、アンディの側で彼の生き方をずっと見続けてきたレッドの中で、何かが変わっていきます。そんな彼が終盤で仮釈放審議の時に語る一つ一つの言葉は、非常に重みがあり、心に響いてきます。

 この映画は「希望」をテーマにしています。僕は普段から「もうおれの人生夢も希望もないわ。」とよく口にする、完璧に悲観主義の人間ですが、そんな僕でもこの映画を見たら励まされましたし、勇気づけられましたし、「希望」という言葉の本当の意味について分かりました。これからの人生でくじけそうな時には、この映画のことを思い出すことにします。

 あと、こんないい映画がアカデミー賞を1つも獲っていないことにびっくりしました。同じ年のアカデミー賞を多くの部門で獲得した「フォレスト・ガンプ/一期一会」は僕も昔見ましたが、いかにも賞狙いだなあという雰囲気の大作で、「ショーシャンクの空に」の方が断然いい映画です。アンディとレッドを演じたティム・ロビンスとモーガン・フリーマンの演技も良かったし、複数部門で賞を獲得しても不思議でないんですけどね。
 

 




<ショーシャンクの空に 解説>

 妻とその愛人を射殺したかどでショーシャンク刑務所送りとなった銀行家アンディ。初めは戸惑っていたが、やがて彼は自ら持つ不思議な魅力ですさんだ受刑者達の心を掴んでゆく。そして20年の歳月が流れた時、彼は冤罪を晴らす重要な証拠をつかむのだが……。

CUBE2(キューブ2)

世間の評価は「1」ですが、僕は「2」の方が面白かった。

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 監督/アンジェイ・セクラ

 出演/ジェラント・ウィン・デイヴィス、カリ・マチェット、

      ニール・クローン

                     (2002年・米)

  謎の白い立方体の部屋で目覚めた8人の男女の話です。部屋の6つの面にはそれぞれドアがあり、ドアの向こうには同じような白い部屋が果てしなく続いています。いつ、どうやってここに来たのか誰にもわかりません。一同はお互いの素性をヒントに何とか脱出の糸口を探ろうとしますが、そんな彼らを様々な罠が襲います。

 設定は「1」と同じで、連続した立方体で作られた謎めいた建築物に理由も分からず閉じこめられた人達が脱出しようとする様子を描いた話です。しかし、「1」と同じなのはそこだけでした。監督も出演者も違いますし、製作国すら違うんだから、ある程度雰囲気は違うのかなあとは思っていたんですが、「1」の面影がほとんどなくなっていますね。「1」は極限状態にある人間の心理状態を生々しく描いていたんですが、「2」は踏み込んだ人物描写は全く無く、普通のSFスリラーになっています。

 つまりどう考えてもこの映画は正統派な続編ではないんですよ。だから「1」を面白いと思った人がこの映画を見たら、「ハリウッドが『CUBE』をこんなにムチャクチャにしやがった。」とかなり怒ると思います。僕は「1」がそんなに好きじゃなかったんで、わりと客観的にまったく別物の映画として見ることができましたけど。

 僕が見た印象としては、「1」よりは「2」の方が面白かったです。しかし世間の評価は圧倒的に「1」の方が高いですね。たしかに、「2」の方がケチをつける所は多いです。ラストも「何じゃそりゃ。」という終わり方だし、ストーリーもまとまりがなく、この映画はいったい何がやりたかったんやというような映画です。存在理由がまったく分からない登場人物もいるし、役者の演技も「1」の出演者に比べ全体的にヘタです。はっきり言ってしまえば「1」の方が断然出来のいい映画です。ですが僕は「2」の方が好きですね。人の好みは色々だなあとつくづく思います。

 「1」は登場人物が置かれた状況に対しての説明がほとんでなく、見た後にも大きな不条理感が残る映画なんですが、「2」は登場人物達が自分達がなぜ閉じ込められたかについて探っていくシーンが多く、それに対する答えもそれなりに示しています。「1」のような映画の作り方もミステリアスで想像力がふくらみいいかもしれないですが、僕は「2」のように謎や秘密が積み重なっていって、それが少しずつ明らかになっていくという作り方の映画のほうが楽しめますね。

 また、今回は四次元の「ハイパーキューブ」が舞台であり、「時間」が重要な要素になっています。はっきり言って僕は四次元の概念がいまいちピンとこなかったのですが、時間や空間の歪みによるトラップは新鮮に映りましたね。「1」のトラップのようなショッキングでいやらしいやつは「ソウ」シリーズでも見ていますし、もう飽きてますから。

 また、「2」はCUBEが白を基調にしたスタイリッシュな雰囲気になっていて、前作のような暗い色調による不気味な感じは無くなっていますし、トラップは完全にCGに頼っていて映像がきれいで全然怖くないですし、人物描写もあっさりしているので、緊張感や緊迫感は「1」の100分の1ぐらいしかありません。しかし、「1」のような後味の悪さや重たさもないので、気楽に見れますし、娯楽作品として純粋に楽しむにはいいんじゃないでしょうか。

 点数は★6ぐらいですかね。「1」よりは「2」の方がいいというだけで、この映画がすごい好きなわけでもないですし、まあこんなもんでしょう。僕の好きなタイプの映画ですが、あまりにも欠点が多かったのが残念です。





<CUBE2(キューブ2) 解説>

 心理療法医のケイトが目覚めると、そこは冷たく光る立方体(CUBE)の中だった。CUBEを囲む6面の壁にはそれぞれドアがあり、別の部屋へと続いていた。他の部屋へ入ったケイトは、経営コンサルタントのサイモン、盲目の学生サーシャ、さらには技術者のジェリーらと出会う。みな、ここに来た経緯も理由も知らなかった。出口を求めて移動を始めた彼らは、やがてゲームデザイナーのマックス、国防総省エンジニアのマグワイア大佐、老女ペイリー夫人たちと合流。大佐は、ここから脱出するためにはこのCUBEの謎を解く以外にないと語るのだが…。
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