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ヤスオーのシネマ坊主
あるお方の『シネマ坊主』のパクリです。
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エターナル・サンシャイン

自分の一番大切な物が「思い出」の僕は感動しました。

r082043582L.jpg ★★★★★★★★★★ 

 監督/ミシェル・ゴンドリー

 出演/ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、
     キルスティン・ダンスト

 (2004年・米)


 ジョエルという主人公の青年は、ケンカ別れの状態になっている恋人のクレメンタインが勤める本屋に行きましたが、あまりにもよそよそしい対応をとられました。あろうことか彼女は、別の男となれなれしくキスまでしていました。絶望に打ちひしがれたジョエルは、友人の話により、クレメンタインがラクーナ社という会社で自分についての記憶を消したということを知ります。そして彼は、自分もクレメンタインについての記憶を消すことを決意します。

 この映画は設定はちょっと変わっていますが、一応ラブストーリーなんでしょう。しかし「タイタニック」みたいな単純なメロドラマと違って、時間軸をぐちゃぐちゃにした捻りのある構成の映画なので、ストーリーを追うことにも集中しないといけないですから、見終わった後すごく感動してワンワン泣くとかはないです。ただ、見ている間は何とも言えないしめつけられるような切なさが胸の奥の方に引っかかってきます。そして、見終わった後は静かな感動がいつまでもさめません。非常に印象に残る映画です。

 この映画は、ラクーナ社による主人公のジョエルから元恋人クレメンタインについての記憶を消す作業の過程で、ジョエルの頭の中の世界でクレメンタインとの思い出が消えていく様子を中心に描いているんですが、その世界には自分が彼女についての記憶を消そうとしていることをしっかりと認識しているジョエルがいます。当たり前のことですが、彼の思い出の中には消すには惜しい幸せだった頃の宝物のようなものもあります。彼は思い出が消えていくことがだんだん辛くなってきて、ついには記憶を消す作業をやめるよう自分の頭の中の世界で叫びますが、その声はラクーナ社の連中の耳には届きません。

 自分の記憶が消されていくことに必死になって抵抗しているジョエルの姿に対しては、「バカだなあ。別れるだけならともかく、思い出まで消そうとかしょうもないことするからやってから後悔するんや。」と思うのが普通かもしれないですが、不思議とそうは思わなかったですね。僕は普段から自分の一番大切なものは「思い出」だと周りに豪語している人間なので、思い出が消されていくという悲しさはすごく分かるし、とにかくジョエルが哀れで仕方なかったです。

 色々な思い出が次々に映し出されながら消えていくので、その時々の2人の仲良さそうな姿と、現在の2人の状況やジョエルの思いが対比され、描写がより切ないものになっていきます。この2人は現実世界ではお互いについての記憶すら消す選択をした2人ですからね。ジョエルの記憶を消す作業が終われば、まったくの赤の他人になるわけじゃないですか。だからこそ、思い出の世界でジョエルとクレメンタインが何げない会話をしているだけで、どうしようもなく痛々しくて、いちいち感動してしまいました。
 
 この2人を演じている役者の演技も良かったです。ジム・キャリーとケイト・ウィンスレットですね。どちらの役者もこの映画を見る前から好きなのですが、さらに株が上がりました。特にケイト・ウィンスレットの、ジョエルの頭の中の世界でのクレメンタインの演技は良かったですね。けっこう難しいと思いますよ。ただ、ラクーナ社の人間を演じているキルスティン・ダンストは、おいしい役のはずなのに、全然印象に残りませんでした。この人が売れてることについて、僕だけでなく多くの人、特に男性は、不思議に思っていると思います。

 あと、この映画は映像も素晴らしいです。特殊な世界を描いているだけあって映像は全体的に一風変わったムードで、見ごたえのある映像はたくさんあるんですが、間違いなく一番いいシーンはジョエルとクレメンタインが手を繋ぎながら氷の上に横たわって、空を見上げるシーンです。これを見ただけでこの映画を見て良かったなと思えるシーンですね。

 点数は満点です。ラクーナ社の人間のエピソードが、キルスティン・ダンストのせいもあってかイマイチインパクトがなかったんですが、ジョエルとクレメンタインの話だけで十分満足できるいい映画ですね。自分の一番大切なものが「思い出」の僕だからこそ、特に感動したのかもしれませんけど。





<エターナル・サンシャイン 解説>

   『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』の脚本家、チャーリー・カウフマンの最新作。監督は『ヒューマンネイチュア』のミシェル・ゴンドリー。お互いを忘れるために記憶除去手術を受けるカップルに、『マスク』のジム・キャリーと『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。交錯する時間軸のヒントとなるケイト演じるクレメンタインの髪の色は要チェック。
 ジョエル(ジム・キャリー)は、別れた恋人・クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)が自分との思い出を消すために記憶除去手術を受けたことを知り、自分もその手術を試すが……。

 

 

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